研究・研修会 兵庫県 中学校美術Q&A

「中学校美術Q&Ain兵庫」発表の様子

 

 

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2014年5月10・11日に行われた中学校美術Q&Ain兵庫では、二日間で106名の方にお集りいただき、多くの学びを共有できた会となりました。
※以下、中学校美術Q&Ain兵庫の様子を、中学校美術ネット運営メンバーの加藤がレポートさせて頂きます。


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<基調提案>山崎 正明
北翔大学教育文化部教育学科准教授/中学校美術ネット代表

学習指導要領改訂の度に減らされてきた美術の授業時間。
しかしこれに対してこれまでに山崎先生は、メーリングリストやブログを通じて、全国の先生方と一緒になって美術教育の価値を訴える取り組みを行ってきました。この取り組みから強く感じたことは「意思表示をするから相手に伝わる」「つながりが力になる」ということ。

いよいよ本格的に内容が決定していく次回の学習指導要領改訂!
今回の改訂のキーワードとなるのは「21世紀型能力」
ここを抑えて行くためにも、保幼小中高大の児童生徒たちの学びを見通した美術教育を考えて行くことがますます必要になっていきます。
(岡山大学の大橋功先生からは、こうした活動のひとつとして、幼児期から小学校の低学年の造形教育の見つめていく「美育文化ポケット」の取り組みもご紹介頂きました!)

よりよい子どもたちの学びを広げ深めて行くために、まずは授業の質(Quality)を高めること、そして美術教育の価値を訴える行動(Action)を起こそう!という基調提案で、中学校美術Q&Ain兵庫が開催しました!


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<実践発表1>つながりたいわ〜ず
兵庫県小学校・中学校・高等学校教諭チーム

小学校教諭3名、中学校教諭8名、高等学校教諭2名からなる兵庫県教職員チーム「つながりたいわ〜ず」のみなさんからは、「対話のあるQ&Ain兵庫のために」というタイトルでご発表を頂きました!
Q&Aを含めてこれまでの研究会では、限られた時間の中で発表者と参加者全員との交流が困難でした。これを解消し、さらに研究会を「対話からつながりをつくっていく」場にしていこうというコンセプトから「たいわ〜く」という活動のご提案いただき、この活動の練習(たいわ〜くストレッチ)を参加者全員で楽しみました!

たいわ〜く」は、実践発表が終わる度に、会場の壁に掲示された模造紙に参加者のみなさんがそれぞれ付箋紙に気づきや感想を記入して貼る。そしてそれに対してもさらに付箋紙を貼り返してコメントしていく。というシンプルなワークで参加者全員の交流を見える化していきます。

もちろん付箋紙上だけでなく、このやりとりが見える模造紙の前でもたくさんの対話やつながりが生まれていきます。
開催後も多くの広がりが生まれるQ&Ain兵庫になりそうです!


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<実践発表2>秋山道広
兵庫県芦屋市立精道小学校

兵庫県にて図工専科として授業を行っている秋山先生からは、図工の時間の「入口と出口」という視点からこれまでの授業実践をご紹介頂きました。

子ども達の何を学ばせたいのかを考えて授業づくりを行いながらも、作品展を前にするとついつい教師には「こんな作品をつくらせたい」という想いが芽生えてしまい易いこと。そしてそれは例え言葉にしなくても、子ども達は教師の目から、敏感に感じ取ってしまう事例などから、
あらためてその題材が「子どものたちにとって」、安心して無理なく、そして深く、魅力的な、入口出口になっているかということを問い直しながら、粘土を使った造形遊びや図工展の取り組みについてご紹介頂きました。


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<実践発表3>
佐々木一右衛 兵庫県神戸市立本多聞中学校

中学高等学校間でも異動のある神戸市の佐々木先生からは、中学校と高等学校の両方で取り組んでこられた「地域との連携で育つ」美術教育の授業実践を発表頂きました。

学校の食堂や、神社、旅行会社、そして郵便局など連携をはかりながら動画制作をしたり、課題解決型のデザインに取り組む中で、生徒達が試行錯誤しながら工夫して提案や制作をしていく様子をご紹介頂きました。

様々な職種の地域の方々と生徒を繋げて行く中で、多くの大人達が「子ども達に伝えたいこと」をたくさん持っていること。そして子ども達も学校外の地域に関心があることを感じたというお話からは、地域と学校教育がつながれる大きな潜在性と、その中で美術教育で子ども達の学びを引き出せる可能性を感じました。


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<実践発表4>遊免寛子
兵庫県立美術館 教育支援・事業グループ 主任学芸員

美術館と学校を結ぶコーディネートする遊免さんからは、兵庫県立美術館のご紹介と、美術館で取り組んでいる団体鑑賞、こどものイベント、職場体験(とらいやるウィーク)、出前授業についてお話し頂きました。

小学生と中学生の団体鑑賞のお話からは、小学生に比べて中学生の方が積極的に意見する生徒は少なくなる傾向があるものの、作品からその状況や内面性に気づいていく発言や独自の視点や方法で鑑賞していく工夫が見られるといったお話を頂き、小学生・中学生それぞれだからこそできる学びについて考えることができました。


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<実践発表5>辻政宏
岡山県岡山市立東山中学校

「いかなる生徒も受容する。」という想いの下で、授業を受ける生徒ひとりひとりが、題材を本当に自分のものにしていくことができているかということを厳しく問い直しながら行ってきた授業実践を発表頂きました。

生徒ひとりひとりの個性を受け止めて行く中で、考えて出していった授業として、色画用紙の切り絵から展開して行く題材や、共同制作の授業実践を発表頂くとともに、辻先生ご自身が様々な研究会で学んで参考にしてこられた授業作りのポイントもご紹介頂きました。

生徒達との試行錯誤で笑いと涙のある授業実践のご紹介からは、「ひとりひとりの存在価値」を認めていく大切さの深さを感じることができました。


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<実践発表6>内藤年彦
兵庫県神戸市立本山南中学校

学年全体で取り組んでいるギター演奏を使っての教育活動と繋がりながら、この活動から展開していく題材、学年歌のCDジャケット、ギター用の名札、オリジナルTシャツの作成、学級旗の授業実践をご紹介頂きました。

「作品ありきの授業になってはいないか。」「しかし全体で共同制作をしていくことによって、所属感が高まっているのではないか。」「評価は難しい題材になっていないか。」「しかし今しかできないかけがいのない題材になっているのではないか。」といった実践それぞれの中に起こる授業づくり段階での葛藤の想いもご紹介頂き、発表終了後も“たいわ〜く”を通して会場全体でその葛藤について共に考えることもできました。


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<講演>奥村高明
聖徳大学児童学部教授

知らず知らずに生まれている大人と子どもの考え方のギャップ・視点の違いについて、発達・文化的な観点や、実際に教室で起こりがちな教師と子どもとのやりとりの事例を通してお話し頂きました。

子どもたちの視点での気づきをしっかりと受け止めていくためのヒントとして「子どもの視線をみる」「子どもの手元をみる」「子どもの動きをみる」「子どもの対話をみる」というポイントをご紹介頂き、改めて注意深く子ども達の学びを見つめ続けていくことの大切さを実感することができました。

また子どもたちはあらゆる環境が整ってこそ「子ども」としていられることを踏まえ、その環境を整えて行く教師という役割の大切さや、そのやりがいについてお話しを頂き、大変励まされる講演会となりました。


 

 

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