第53回全国中学校美術教育連盟 拡大理事総会 <記念講演内容の概要>
2010年8月9日
平成22年8月5日
福島市 福島テルサにて
記念講演
「新学習指導要領に基づいた授業の進め方と評価のあり方」
文部科学省初等中等局教育課程課教科調査官 村上尚徳 氏
1 平成24年度から新しい評価について
美術については変更なし 。ほぼ原稿と変わらない。
基本的には学力の三要素を踏まえて行う。学力については学校教育法に明確に示した。
「美術について、どのような子ども達になって欲しいですか?」「どのような力をつけたいですか?」と調査すると「できた作品を飾る。」 「自分の意図に応じて表現出来る技能を身につけさせたい。」
「美術館で作品を見て良さや美しさを感じる。」
と言う答えが返ってきました。 これは美術の先生方が追求してきたことです。
2 具体的な取組
4つの観点の資質能力ができたか見ていく。それが評価である。指導要領の内容と評価は一致している。
(例) 発想出来ているか見る。→できていなければ指導する。
・関心・意欲・態度
まじめにやっているが関心・意欲・態度ではなく、基本的生活習慣である。
・発想・構想
発想・構想の能力を高めることも大切であるが、高める「仕掛け」が必要である。各時間の評価は無理のない方法でやっていく。
(例)ポスターカラーを塗る。→できないところから少しずつできるようになる。 それを評価していく。
環境ポスターの制作 → 発想構想のできない生徒には指導を入れて、CがBになるようにして完成させる。完成したところで評価を見直す。
この時間での評価をしっかりやっていくと、Cが減ってB,Aが増えていく。
作品の評価でははなく、取り組んだ評価を見てやる。
ポスターカラーがうまく塗れなくてCでも発想、構想がBならばそれはBとしての評価 を残しても良いのではないだろうか。
・鑑賞について
(例)2回分を並べて生徒の成長を見取ることも大切である。
評価規準は国研のものを使えばよりはっきりする。
先生方が研究会を開き、何をAにし何をBにするか交流することで見る力がついてくる。3回やると同じような力がついてくる。
ふだんの授業の中で生徒に力をつけてあげようと思うことがみんなの基準が同じになっていく。
(文責 副事務局長 安藤聖子)
レポーター:山崎 正明